もしも記憶を消せたとして/satotint


雨が 降るのでした
小さなプランターに植えられたひまわりの葉の
1枚1枚に ちいさな雨が 降るのでした

しずくとしずく 重さを増して
その先の 少し細い方へ
たえかねて ぽとり はねる
この関係を ただ 見ているのでした

音もたてず 花が咲く季節に
音もたてず 緑萌ゆる季節に

もしも記憶を消せたとして
キミとの時間を忘れたとして
それでもまた キミに 出会えば
きっと必ず 好きになる


星が 降るのでした
すこし背の高いマンションの屋上の空
誰も来ない 広い広い屋上に ふたりでした

近づきすぎて チリになって
その先で偶然通りかかって
すれ違って 光る
この関係を ふたり 見ていたのでした

音もたてず 透き通る季節に
音もたてず 光待つ季節に

もしも記憶を消せたとして
キミとの時間を忘れたとして
それでもまた キミに 出会えば
きっと必ず 好きになる

もしも記憶を消せたとして
キミとのすべてを忘れたとして
それでもまた キミに 出会えば
きっと必ず 繰り返す





「2010.jun.06 歌どこvol.120で発表」